生活習慣病と動脈硬化~頸動脈エコー検査~
動脈硬化は、血管の蛇行・狭窄やその内膜にコレステロールが溜まり(プラーク)、最後は閉塞に至る危険な病気です。その病変は血圧測定や血液検査だけでは わかりませんが、首のすぐ皮下にある頸動脈の超音波検査で簡単に調べることができます。健康な人の頸動脈内膜の厚みは1mm以下で、動脈硬化の初期の病変 を診断できます。
生活習慣病(心筋梗塞や脳梗塞)による動脈硬化は、高血圧、高脂血症、糖尿病などのリスク管理が大切で、予防には食生活の改善や有酸素運動も有効。高血圧 や高脂血症を放置すると徐々に動脈硬化が進み、頸動脈の病変では脳血栓や脳梗塞、心臓の冠動脈では心筋梗塞の発症の危険性が高まります。初期の動脈硬化を 見逃さないため、この検査で実際の動脈の蛇行や狭窄の進行度を観察し、生活習慣病予備軍を評価する事が大切です。最近では血管年齢という動脈硬化度を調べ る検査も普及しています。
※マイタウンCUBE 2011年12月8日号掲載